2025年4月6日 大斎節第5主日
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赤い葡萄畑、フィンセント・ファン・ゴッホ、1888年、プーシキン美術館、モスクワ. |
今年度の祈りの一つは「将来構想委員会を通して次世代の教会愛が育まれますように」です。そして私たちの教会愛の源は、神さまの教会愛です。
イザヤ書5章で神さまは「ぶどう畑の愛の歌」を歌います。肥沃な丘を掘り起こし、丁寧に石を除き、最上級のぶどうを植え、絞り場を作り、見張りのやぐらまで建てます。私たちの霊的ルーツであるイスラエルはそれほどまでに神に愛された宝の民でした。
このイメージを受け継いでイエスさまは「ぶどう畑と農夫の譬え」を語られました。主人は神さま、ぶどう畑はイスラエルの民、農夫は指導者、僕らは預言者、愛する息子はイエスさまご自身のことです。
本来農夫にとって、ぶどう畑で働くことは大きな喜びでした。主人と共にぶどう畑を愛し、その実りを収穫し、分かち合い、愛の歌を共に歌う。素晴らしい喜びです。しかし収穫した農夫は変わります。分かち合うことが惜しくなったのです。
主人は愛するぶどう畑を農夫らに貸して旅に出ます。秋になり収穫を受け取るために僕を遣わしますが、農夫らは一人、二人、三人と暴力を振るって追い返します。そこで主人は「敬ってくれるだろう」と愛する息子を送りますが、その子を外に放り出して殺します。怒った主人は農夫たちを殺して他の人たちに与えるだろう、と言うのです。
神の愛の収穫を分かち合わない古いイスラエルは滅び、ぶどう園は復活のイエスさまを信じる新しいイスラエルに与えられました。死んだ息子も、人知を超えて復活し、新しい民の要になります。もちろん収穫を共に喜ぶためにです。
神さまは教会を愛して、様々な恵みを与えられます。洗礼、聖餐、み言葉、祈り、兄弟姉妹の交わり。そして何より愛する息子、イエスさまの存在を与えられます。
そして願われます。私と一緒に教会を愛して欲しい。私の愛を収穫して欲しい。み言葉の慰めを、陪餐の赦しを、信仰の明るさを、祈りの深さを、交わりの楽しさを、そして何より主イエスとの親しい友情を。まず自分がたくさん収穫して、それを私と分かちあってほしい。また兄弟姉妹と。そして「ぶどう畑の愛の歌」を共に歌って喜ぼう、と。