2024年5月12日昇天後主日
「昇天」Jacopo di Cione (c.1320–1400) National Gallery, London |
聖公会では昇天日から聖霊降臨日に福音伝道を祈ります。イエスさまを知って欲しい人々5人のために祈ります。人の信仰に介入しないという風潮に逆行し、イエスさまを信じるように祈ります。
それはイエスさまの愛を知るのと知らないのでは、住む世界が違うほどの差があるからです。私たちのためにイエスさまが自分自身をささげられた。(ヨハネ16:19)つまり神が自らの命を与えてくださったことを知る人は悪い意味での「世」に属していません。「世」は愛を知らず、不安と絶望と反逆に満ちた暗い世界のことです。
イエスさまの愛を知る人は絶対的な愛に支えられた世界に住んでいます。イエスさまの苦しみによって罪が赦され、あるがままの自分が受け容れられ、力づけられて生きる世界です。(たとえ忘れてしまっても、愛の世界に住んでいる事実は変わりません。思い起こせば良いのです。)
だからこそ神さまの愛を、知らない人に伝えることが必要です。行いや生き方で、そして恵みの時に言葉で、イエスさまの愛を伝えるのです。
確かに伝道は困難です。伝わらず、嫌がられ、信徒も減り、虚しくなる。この「世」は簡単にイエスさまの愛を信じません。信仰は古い「世」から飛び出す跳躍だからです。ですがイエスさまの祈りに応え、父は伝道する教会を必ず守ってくださいます。
そして神さまの時が来れば聖霊が降ってイエスさまの愛を信じさせ、その人の世界を変えます。愛を知らない世界から神の愛を知る世界に入ります。それまで、忍耐強く、イエスさまの愛が知られるようにあの人この人のために祈り続け、伝え続けましょう。
「わたしを伝えておくれ。あなたが伝えることで、あの人は本当の愛の世界に入るのだから。」