2023年12月31日 降誕後第2主日
Pietà (1498–1499), by Michaelangelo. St. Peter's Basilica, Vatican City. |
誕生以降、イエスさまはどのようにマリアに育てられて、どのような少年に、青年に成長していったのでしょうか。
イエスさまの人格の中心。それは「忠誠心」です。信仰とも訳されます。
信仰とは「神は存在すると思う」ことではなく、何があっても神さまに忠誠を尽くすピエタ心です。旧約の律法はそう教え、審きました。
逆に罪とは、神さまに忠誠を尽くさず裏切ることです。アダム以来人類は、またイスラエルの民は、神への忠誠を破り続けました。
しかしクリスマスに神の子が人として生まれた。「忠誠心が現れた。」イエスさまはイスラエルの民の鏡、最も人間らしい人間です。神と人に忠誠を尽くすお方です。何があっても、どれだけ裏切られて苦しくても、十字架の死に至るまで、ご自分の命を与えて愛し続けるお方です。たとえ私たちの罪と悪を背負うことになっても、私たちを愛されるお方です。私たちに愛を誓い、その愛に忠誠を尽くすお方です。
人となられた神イエスさまの忠誠心に結ばれて、私たちも、忠誠を尽くす真の人間になれます。イエスさまに結ばれて、父に忠誠を尽くす神の子になれます。
そして私たちが忠誠を尽くすのは、イエスさまの内で自らの命を与える神さまです。十字架と復活による命です。この命の神さまに忠誠を尽くして、罪と死と病気の力を退けるのです。それが受洗者の生涯です。
究極的には、神さまは忠誠そのものだといえます。何があっても私たちへの愛を貫かれるお方なのです。
クリスマスに現れたのは私たちの本当の姿です。真の人間です。神と人に忠誠を尽くす生き方です。
聖餐でイエスさまの忠誠心をいただいて祈りましょう。「アバ父よ、私はあなたに忠誠を尽くします。」