2023年12月24日クリスマスイブ、キャンドルライトサービス
"The Annunciation of the Virgin Mary" Harald Slott-Møller. |
幸せとは何か。掴むものか。成績、就職、業績、収入、財産、家庭、健康、長寿、親から、人からの愛。
聖書では、神を信頼し、委ねる。手放す。お任せするのが、人間らしさ。救い。幸せ。
マリアは「主があなたと共にいる」という祝福と同時に「男を知らないまま子を宿す」と告げられた。姦淫、婚約破棄、物乞いをして子を育てる。これのどこが幸せか。
マリアは「戸惑い、考え込み」苦悶した。普通に結婚し、子を育て、孫の顔も見たい。なぜ自分だけ、こんな人生を歩まねばならないのか。神に怒り、嘆き、訴えたろう。
しかし最終的には「主が共におられる」と信じて、不安に押しつぶされそうな自分を神さまに委ねた。「お言葉通り、この身になりますように。」そしてマリアの心は神の心と一つになり救われた。幸せに。
こうして神さまは私たちと同じ肉体を持つ人間として生まれ、人間の罪と死、そして復活の命に至るまで共にいてくださることになりました。
神さまは人間マリアの「委ねる心」を通して、人となり、世界を救われたのです。
そしてマリアは、想像するに、幼い時から息子にこの経験を語り聞かせていたのではないでしょうか。「お母さんはね、あなたを身ごもったとき、すべてを神さまにお委ねしたのよ。」 だから息子は、人の罪を背負って死んでいく夜、同じように祈って委ねました。「父よ、み心ならばこの杯を私から取りのけてください。しかし私の願いではなく、み心のままに。」イエスさまの「委ねる心」によってすべての人間は神と一体となり、救われたのです。委ねる心こそ、救いをもたらします。
クリスマス礼拝で神さまは私たちを造り変えられます。すべてを委ね、神さまと一つになって生きることができるように造り変えられます。最も人間らしい姿に変えてくださいます。救ってくださいます。
今夜、自分を委ねましょう。
今夜、幸せになりましょう。
み言葉通りにこの身になりますように。