2023年12月17日 降臨節第3主日(B年)
The Baptism of Christ.1435.Fresco Baptistery, Castiglione Olona. |
結婚式のドレスコードでは 白色は NG だそうですね。 喜びの白は花嫁のもの。自分の喜びは横に置いておいて「ほんとに、よかったね」と花嫁の喜びを自分の喜びとします。(2 月の結婚式に参列した方々はそのような気持ちで喜び、もらい泣きしたことでしょう) 「あの方は栄え、わたしは衰えねばならない。」これは我慢ではなく喜びの言葉です。
洗礼者ヨハネたちはヨルダン川で活動していました。そこにイエスさまも来て洗礼を受け、弟子の一人となったのです。しかしそのイエスが今は自分の伝道活動を始めて「みんながあの人のほうに行 っています。」それで嫉妬して師匠のヨハネに同情したのです。
しかしヨハネはその呆れた勘違いを正しました。イエスさまこそ花婿で、人々は花嫁。自分は花婿の立会人だ。だから花婿と花嫁の喜びに嫉妬するどころか。むしろ花婿と花嫁が結ばれた喜びこそ私の喜びだ。神と結ばれた人々の喜びこそが私の喜びだと。
人の喜びは自分の喜び。それが教会共同体です。「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい。」 (ローマ 12・15) 誰かの結婚の喜びは自分の喜び、誰かの洗礼の恵みは自分の恵み、誰かの死の悲しみは自分の悲しみ。共に聖歌を歌い、共に涙を流し、共に笑みがこぼれ、そして共に旅立ちます。
もちろん、私がそうですが、嫉妬によって人の喜びを自分の喜びにできないときがあります。自分に与えられていない賜物であったり、恵みであったり、幸せの喜びを。
そんな人を嫉妬から解放するために神は人になられました。そして人の嫉妬をその身に集めて十字架刑で殺されました。そうして嫉妬を完全に「衰え」させました。そして 「栄え」の命に復活し、嫉妬の人を喜びの人に変えていかれます。
人の喜びを自分の喜びとする教会共同体の中心、それがイエスさまです。私たちの喜びをご自分の喜びとなさいます。「よかったね。 神さまに愛されてよかったね。神さまに恵まれて、ほんとに、よかったね。」
そしてイエスさまに結ばれて私たちも、そんな教会共同体の一部、自分らしい自分になれるのです。
「十字架であなたの嫉妬は衰え、 復活で喜びは栄える。人の喜びを喜ぶ人になろう。教会共同体になろう」「ほんとに、よかったね」と。