神殿を待つ 「人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って来る」マルコ福音書13章26節

2023/12/02

2023年12月3日降臨節第一主日(B年)
John of Patmos watches the descent of New Jerusalem from God in a 14th-century tapestry

今日から降臨節。イエスさまが 来られたこと、そして再び来られる日を待つ季節です。 


牧師の務めに信徒さんの「死に対して準備していること」がありま す。寝ていても外出中でも、危篤や逝去の知らせを受けます。夜にゆっくりして眠りにつこうとしているときなどは動悸がする時もあります。 


しかしこれは一つの恵みでもあります。常に死を忘れずに覚悟しているということは、死の向こう側から来られる、死に勝たれた復活のイエスさまを待つことだからです。 


「人の子」とはイエスさまのことです。イエスさまは、このダニエル書7章が記す言葉で、最後の日を予言しました。「もうすぐ私は栄光と力のうちに来て、すべての悪を審き、すべてを愛の支配で完成する」と。 


そしてこの予言は実現しました。 復活から40年後のエルサレム陥落 と、神殿崩壊の史実です。愛と正義を伴わないニセの礼拝の場であった神殿を神さまは審き、破壊しました。その代わりにキリスト者たち の体を、新しい神殿として、その内 に住まわれ始めたのです。

 

そして既にそのときから始まっている終わりの時が完成するのが復活の時です。実際には私たちはその時が来る前に死ぬでしょう。しかし千年も万年も億年も、神さまの 目には瞬きにすぎません。死は一 瞬の眠りにすぎないのです。 


人の子イエスさまが再び来られる最後の時、死と病と罪という悪の支配は崩壊します。そして「大いなる力と栄光」の内に神殿が天から地に降りてきます。神ご自身が降りてきます。そして未完成の神殿であった私たちクリスチャンの体は、復活して、神さまと一つの神殿になります。それは生前の私たちよりも、もっと自分らしい自分です。生 き生きとして輝く宝石となって、神の栄光で神殿を照らすのです。 


「準備をしていなさい。死は必ず来る。死を超えた私自身も必ず来る。そしてあなたを私の神殿の一 部にする。そして一緒に輝こう。」

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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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