2023年10月29日 聖霊降臨後第22主日(特定25) 聖餐式
Botticini. Assumption of the Virgin. 1475-6. Photo by Fr.Lawrence Lew. |
「尽くす」の原語は「すべて」です。イエスさまは毎日の祈りの言葉で律法を説かれました。「聞け、イスラエルよ。私たちの神、主は唯一の神である。心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くしてあなたの神、主を愛しなさい。」
出エジプトの主は、唯一の神。世界のすべてを一つにして治めておられる。私たちが何を思っていても、どんな状態の自分でも、力があるときも無い時も、いつも主はその愛で私たちのすべてを一つにして支配し、愛して下さる。
だから直後に言われます。「主は敵を足元に屈服させる」(マタイ22:44) 人類の敵であるすべての罪と、その結果である死と病気さえ、唯一の主は一つにまとめて支配されている。そして主の愛の支配は復活の時に完成すると。
神さまは私たちの良い部分だけを愛されるのではなく、悪い部分も含めて、私たちのすべてを愛しておられます。
だから私たちはすべての部分で愛せるように祈ります。自分のすべての時、すべての場所、すべての状態、すべての心、すべての人間関係で唯一の神を愛せますように。
自分のすべてで愛する。イエスさまはそう生きて、苦しみ、死んで復活されました。神さまは、ご自分の命のすべてを、全く出し惜しみせず、与えてくださったのです。
神を愛する。それは私たちのすべてに満ちる神さまと一つになることです。それは聖餐です。隣人愛は聖餐式の延長です。聖餐で一つとなった神さまは、人を愛するために私たちを用いるからです。
「わたしはあなたのすべての部分を愛している。だから自分のすべてで愛しなさい。わたしと一つになって。」