神さまの雀

2023/06/21

み心 宣教 迫害

 「二羽の雀が一アサリオンで売られているではないか。」マタイ福音書10章29節

2023年 6月25日 聖霊降臨後第4主日 (A年特定7)


 イエスさまは身近な自然や生活に父なる神を見て、教えられました。「ほら、この市場では雀が二羽600円だ。安いね。でもこんなに小さくて安い雀でさえ、父なる神の御心に貫かれているんだよ。ましてあなたは何十倍も大きくて価値があって、もっと強く確かに御心に貫かれ、守られ、愛されているんだ。だから何も誰も恐れてはいけないよ。」そして弟子たちは雀を見るたびに、世界の隅々にまで貫く神の御心を思い、信仰を強くしたのです。

 ただしこの「御心の確信」の背景には迫害があります。母体のユダヤ教から迫害されつつ、負けずに福音宣教に出てクリスチャンを励ます言葉です。ここで三度繰り返される「恐れるな」は、自分たちのことを嫌って暴力をふるう人を恐れるな、なのです。

 迫害はいつもあります。キリシタン時代にも、現代のアフリカ、中国、北朝鮮でも・・・。教会は襲われ、聖書を持っているだけで捕らえられ、拷問を受け、殺される。

 だからイエスさまは「それでも恐れるな。あなたの命はその隅々まで、わたしの御心が貫いている」と宣言されます。そしてこれを信じるクリスチャンは、厳しい現実だからこそ、より強い信仰を持ち、それを現すようになります。

 私たちも福音宣教に呼ばれています。「あなたも私も神さまの雀、イエスさまはあなたのために死んで復活した」と。宣教師のようでなくていい。人と一緒に祈る。自分一人で祈る。人を教会に誘う。洗礼・祝福に招く。手紙を書く。プレゼントを送る。ただただ目の前の人の必要に仕える。そんな小さい「雀の宣教」でいいのです。

 イエスさまも祈って十字架に向かわれたのだと思います。「父よ、一羽の雀のように御心に貫かれたこの命、あなたに献げます」と。




このブログを検索

そのほかのメッセージ

ラベル

復活 十字架 神の愛 聖餐式 信仰 祈り 聖霊 イエス 受肉 神の国 三位一体 癒し 赦し アッバ 悔い改め キリスト クリスマス 委ねる 恵み 救い 昇天 羊飼い 自分らしさ アブラハム ゲセマネ 兄弟姉妹 出エジプト 勝利 召命 変容 弱さ 悪霊 教会 洗礼者ヨハネ 神の子 解放 ぶどう園 インマヌエル ゲッセマネ 創造主 喜び 大祭司 奇跡 嫉妬 子ども 宣教 忍耐 悔い改め、荒れ野 悪魔 感謝 放蕩息子 洗礼 神の支配 自由 行い 過ぎ越し 陪餐 Being うつ かみのくに からし種 み名 み心 アダム イスラエル エリヤ ガリラヤ サマリア人 ザアカイ スキャンダル タラントン タリタクム パン裂き ピスティス ペテロ ペトロ マリア マルタ メシア ヤイロ ユダ ユーカリスト ラザロ 不安 不正な管理人 主の祈り 今ここに 仕える 伝道 信頼 偶像 共感 再創造 再臨 十戒 原罪 受容 受難 境界線 天国 奉仕 奉献 婚宴 安息 審き 希望 平安 幸せ 弟子 律法学者 従順 忠誠 憐れみ 懺悔 成就 戒め、山上の説教 承認欲求 招き 新しい創造 最後の晩餐 栄光 楽園 権威 歴史 毒麦の譬え 洗足式 清い 灰の水曜日 無力 父、三位一体 独り子 現存 生きる意味 病い 真理 礼拝 祝福 神の家 神の言葉 神殿 祭司 種蒔き 絶望 聖書 肉体 自己肯定 苦難の僕 裁き 見失った羊 覚悟 親密さ 観想 記憶 誓約 誘惑 誠実 譬え 財産 貧しい人 貧しい人、共有、復活 賜物 賢明さ 躓き 身代金 迫害 追放 重荷 障害 静けさ 食卓 飢え 養い

自己紹介

自分の写真
大津市, 滋賀県, Japan
聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

日本聖公会京都教区 大津聖マリア教会

Wikipedia

検索結果

コメント

名前

メール *

メッセージ *

Tags

QooQ