志を同じくした洗礼者ヨハネの殺害を悲しみ、自らへの暴力も予感し、イエスさまは独り荒野へ行く。しかし心身ともに救いに飢えた群衆は先回りしていた。主は「大勢の群衆を見て深く憐れみ」祈りを犠牲にして、人々を癒し続けた。
夕暮れになり、弟子たちは群衆と別れて自分たちだけで食事をしようとする。だが主は共に食事をしようと「あなたがたが養え」と命じ、たった五つのパンと魚二匹を取り、天の父を賛美した。そして飢えを覚悟で弟子に配らせると、皆が満腹してなお余った。増えたことより、食事を共にされたことが奇跡だ。
私たちは聖餐で「五千人の養い」に与かる。垣根を超えて自らを分け与え続けるイエスさまに与かる。そして私たちも与え続けるとき、神の似姿になっていく。
魚を食べては思おう。イエスさまとの食事を。終わりの日の喜びの大宴会を。