つ、づ、く --「地の果てに至るまでわたしの証人となる」使1:8 (A年昇天後主日)

2020/05/22

昇天


昇天


若くして「昇天」した同級生の奥様から彼の写真付きのお葉書が届いた。懐かしい顔に添えられた説明は「みんなのことを祈り、応援中。」 そこに天と地が結ばれた。「そうだ。天のあの人は今もこちらを向いて、心配して、祈って、働いておられる。」

 イエスさまも天に昇られた。ただし主の昇天は普通の死ではない。悲しい別れではない。死の力に勝って復活し、天に昇られた。イスラエルの本当の王として即位されたのだ。これは「敵を足台とし」(110)、「大喜びし」(ルカ24:52)、「跪いて讃える」(フィリ2:11) 新しい時代、新しい人間の幕開けだ。

ルカ福音書はイエスが現した救いのドラマを語った。神は民の罪を背負って死に、人に赦しを与え、復活と昇天によってこの世を神の国に変え始めた、と。

しかしこのドラマには「つ、づ、く」がある。それが使徒言行録。イエスに働いた霊が、今度は天から祈られて弟子に降る。そしてイエスの手足となって神の赦しと新しい人間性を「地の果てに至るまで」伝えに行く。

そしてこのドラマの「つづく」には、私もあなたも含まれている。私たちも、世界の果ての小さな人間関係に、自分の持てる力を注ぎ、神の赦しを証しする。イエスさまの働きに「つ、づ、く。」 そのために来週、礼拝を再開する私たちに、聖霊が降るのだ。

祈って待とう。神の思いを。「あなたがわたしのつづきを行うように、わたしは今も祈っている。」

 


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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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