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聖なる鍛冶屋 --「 剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする」ミカ4.3 (復活節第三主日)
2018/04/15
北朝鮮のミサイル一発で何万人を養えるか。日本の5兆近い国防費を福祉へ回せば何万人を助けられるか。だが現実は「抑止力による平和」のために、最低限の軍備は欠かせない。
現実のユダ王国はアッシリアやエジプトなどの大国の属国であり、いつも政治的、宗教的、経済的な横暴に苦しめられる弱小国だった。しかし預言者ミカが見た、神ご自身が世界を支配する「終わりの日」に、神は「争いを裁き」「強い国々を戒められ」人は「もはや戦うことを学ばない。」そして「剣を鋤に、槍を鎌に、打ち直す。」争う人間を平和の収穫者に変容させる。それは一教会でも一個人の人間関係でも同じ。敵意が平和な思いに「打ち直される」。
死から復活して終わりの日を始めたイエスさまは「平和があるように」と何度も何度も繰り返される。そして人間の争いと敵意を自ら引き受けて神の正義と裁きを表し、死を超える命を成就して平和を与えられる。本当の平和、それは神の命の犠牲によって変容されていくもの。
復活の主の食卓で、私たちは神の命を頂いて内側から「打ち直され」る。それは痛い。だが自我が壊されて初めて私たちは変容していく。戦いは平和に、争いは愛に、死は命へと。