森林公園の自然に出ると、草木が伸び、小鳥が飛び回り、創り主を覚えてほっとします。あぁ自分は自然のままでいいのかもしれない。葡萄の樹の譬えにも慰められます。「信仰は一人じゃ枯れてしまう。でもあなたはキリストに繋がっている。教会に繋がっている。一人じゃない。だから自然に伸びて愛の葡萄が実るよ」と。
しかしこの譬え、実は痛みを伴う「剪定の譬え」でもあります。葡萄には農夫の父がいて、剪定挟みでバチバチと枝を切ります。実らない枝は切り取られ、実る枝さえ豊かに実るように、芽だけ残して短く切られます。痛い、、、。 葡萄のつるは、自然のままでは内側に伸びて絡み合い、光を遮って、実りを悪くします。教会生活のようです。自分中心では神の光を遮ります。無償で、神へ奉げ、他者を愛し、福音を伝える方へ向かいません。自然のままでは良く実らないのです。自分の欲が切られて、痛みを知って初めて、自分は神の光に向かって伸び、新しく実ります。切られるのは痛い、、、。でも剪定されるのは、父が樹を愛している証拠です。
切られるのは痛い、でも諦めた頃に豊かに実る。キリストの痛みも死も、私たちの痛みも死も、実は新しい実りのための剪定です。そして豊かな実りは父の顔を喜びで輝かせるのです。
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自己紹介
- ヨハネ荒木太一
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- 聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。
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