こんなことを言う旅人がどこにいるでしょう。「泊めて下さい」ならともかく「泊まらねばならない」。しかも相手は極悪非道の徴税長、ザアカイです。「何を偉そうにワシに命令するか」と無視して当然です。
しかしザアカイは、このイエスとの出会いを、神が自分のために定めた計画として受け容れました。神は今日、わたしの家に泊まることになっていた。わたしは今日、この人によって救われ、人生を変えることになっていた。これはしかめっ面の義務感ではありません。こんな自分を必ず救う、生まれる前からそう決めておられた神への感謝です。人間的にはどうあっても、神があなたを救わ「ねばならない」と決めた。この喜びこそが生き方を変えるものです。
神は人を通して私たちに会いに来ます。人を愛する、信じる、仕える、与える。人が生きる現場で神は「今日、せねばならない。」と固い意志で私たちに語りかけられます。どうか私たちが自分への神の定めを聞き分け、受け容れ、実践できますように。