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「あなたがたに神の国が近づいた」ルカ10:9 (C年特定9)
2016/07/03
一番耳の痛い聖書箇所です。宣教に成功して喜ぶ72人の伝道師が問いかけてきます。あなたの伝道はどうか。ヨハネ教会の宣教はどうか、と。
私たちはつい「宣教は難しい。今の教会生活があればそれで十分」と諦めたり、何もしないでいるのに「信徒が減って寂しい」と思ったりします。または、宣教したいけど具体的に何をしたらいいか分からない。未信徒の家族に圧力をかけても関係が悪くなるだけだし、、、などなど 「信徒を増やす」ことだけが宣教なら、教会はどん詰まりです。
しかし、イエスさまが命じたのは「あなたがたが信徒を増やせ」ではなく「あなたがたに神の国が近づいたと言え」です。相手がどう出るかより、神が相手にどう出たか。人の力で人を獲得するより、人の目には弱く貧しく裸足のまま嫌われていても、神の力が相手に宣言する。相手が誰で、どんな出方をしても「あなたは愛されている」と宣言してあげる、それが憐れみ深い神の業に参加することなのです。
表現は多様です。「あなたは神の愛し子。主はあなたのために死んだ。あなたのために復活した。あなたは死の力に勝った。大丈夫。平和になれる。神はあなたに近い。イエスの神の国が近づいた。」これを行いと、必要ならば言葉で伝えるだけです。
相手からの拒絶は怖い。でも拒絶をよく知るイエスさまが言うのです。「相手があなたを受け入れるか拒絶するかはあなたの責任じゃない。私の責任だ。あなたはただ、神があなたの近くに来た、とわたしに替わって言ってくれるだけでいい」と。