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「愛する息子を送ってみよう 」ルカ20:13 (C年大斎節第五主日)
2016/03/13
初任地に向かう前、主教さんから助言を受けました。「酒と女性とお金に気をつけなさい。特にお金。鉛筆一本、公私混同したらあかん。段々大きい金額も平気で私物化するようになる。」保育園会計も任された私は、何度かこの誘惑に面しました。この伝票の山に私物を一つ入れても誰にも咎められない、、、。「鉛筆一本」を思い出して自分の強欲さを一つずつ潰しました。
葡萄畑の農夫も最初は主人の帰りには、いつでも収穫を捧げる用意があったでしょう。しかし主人の存在は遠く感じられ、ついには「もう帰って来ない、俺達が主人になっても咎められない」と思う様になります。そして主人からの使者を一人ずつ虐げて追い返し、最後には主人の息子を平気で殺すまでになります。「遅いな」という思いが殺人にまで膨れ上がり、少しの強欲が遂には神の子を殺します。
主人は怒って農夫を滅ぼし、石捨て場に殺され捨てられた息子を復活させて隅の親石とし、新しい神の家、神の民、神の畑を建てます。それが復活後の使徒達から続く教会です。
神は息子を通して民の強欲さを自ら受け、死にました。そして復活して新しい家と畑を与え、私達と新しい契約を結ばれました。それは私達が今度こそ、主なる神の信頼に応え、隅の親石イエスの壁に守られ、聖霊の交わりよって捧げるためです。信仰の葡萄の収穫を。