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「イエスは知恵が増し」ルカ2:52 (降誕後第二主日)
2016/01/03
ここに「人間を最も人間らしくする」受肉の神がおられます。人となった神イエスは、最初から完璧ではなかったのです。ユダヤ人の親に教えられ、律方学者達から学び、時が来れば「自分の父」と呼ぶ神の使命を感じ始めます。そして背丈が増すように、神の知恵と愛に「増して」いきます。神は自ら「成長」することを通して示します。人間らしい人間とは、失敗のない完璧な人間ではなく、失敗しつつ成長し続ける人間だ、と。
逆にいえば、イエスさまにも成長していない時があったのです。だからこそ未熟で弱く、愚かで進展のないような私たちをも決して見捨てず、連帯してくださる。そしてイエスさまに結ばれた私たちに神ご自身が働き、少しづつ強く、知恵深く、神の愛に成長させて下さるのです。
これは善行や修行を重ねることで救いを得る、ということではありません。信仰はからし種一粒で十分にあなたを救い主に結び合わせます。しかしだからといってそのあと信仰を怠惰に眠らせては「人間らしく」なるチャンスが来るのです。神はあなたに、ことあるごとに神殿に来て、み言葉と聖餐に養われ、知恵と愛に「増して」欲しいのです。
イエスさま、と彼に結ばれた私達、はどこまで成長していけばいいのでしょう。高齢になればもう成長はないのでしょうか。それともこの世の命と死を超えていく成長があるのではないでしょうか。