「父は別の弁護者を遣わす」ヨハネ福音書第14章16節 (復活節第五主日 )

2015/05/03


 英国貴族を描いたあるテレビドラマに、法廷シーンがありました。皆に信頼された従者が無実の殺人罪で起訴されます。賢い検事は有罪と決めつけて不利な証言をあれこれ引き出します。それに対して男の弁護人はなすすべがありません。判決は「有罪、そして絞首刑に処す。」元軍人の大男は、何も言えず棒立ちで大粒の涙を流します。自分で自分を弁護できない人間の悔しさと悲しみに満ちた姿でした。ただ力強い弁護者が傍にいてくれれば。
 神は弁護の無い悔しさをよく知り、わたしたちに弁護者を遣わしました。イエスさまです。十字架刑に処され、復活して天の法廷の弁護者となったイエスさまは、罪の奴隷となったわたしたちを弁護します。「父よ、わたしはこの者らと一心同体になり、罪を償って死にました。この者らは罪を悔いています。だからどうかお赦しください。お救いください。新しい命をお与えください。」
 復活したイエスさまが天に帰ったあとも、わたしたちは弁護なしに放っておかれません。別の弁護者、聖霊が来る。肉体がない分聖霊は、いかなる時でもイエスさまの存在を運び、神の命の交流に入らせてくださる。そしてこの世、という法廷でどんな敵に責められても、わたしたちを弁護し続けてくださる。「この人はイエスが命を投げ打って償った神の大切な子供だ。この世のどんな非難もどんな責めからも、この人は護られている。」
 弁護者に守られている安心。どうかいつも、どんな日にも、これを心にしっかりと持ってキリストを伝えましょう。

このブログを検索

そのほかのメッセージ

ラベル

復活 十字架 神の愛 聖餐式 信仰 祈り 聖霊 イエス 受肉 神の国 三位一体 癒し 赦し アッバ 悔い改め キリスト クリスマス 委ねる 恵み 救い 昇天 羊飼い 自分らしさ アブラハム ゲセマネ 兄弟姉妹 出エジプト 勝利 召命 変容 弱さ 悪霊 教会 洗礼者ヨハネ 神の子 解放 ぶどう園 インマヌエル ゲッセマネ 創造主 喜び 大祭司 奇跡 嫉妬 子ども 宣教 忍耐 悔い改め、荒れ野 悪魔 感謝 放蕩息子 洗礼 神の支配 自由 行い 過ぎ越し 陪餐 Being うつ かみのくに からし種 み名 み心 アダム イスラエル エリヤ ガリラヤ サマリア人 ザアカイ スキャンダル タラントン タリタクム パン裂き ピスティス ペテロ ペトロ マリア マルタ メシア ヤイロ ユダ ユーカリスト ラザロ 不安 不正な管理人 主の祈り 今ここに 仕える 伝道 信頼 偶像 共感 再創造 再臨 十戒 原罪 受容 受難 境界線 天国 奉仕 奉献 婚宴 安息 審き 希望 平安 幸せ 弟子 律法学者 従順 忠誠 憐れみ 懺悔 成就 戒め、山上の説教 承認欲求 招き 新しい創造 最後の晩餐 栄光 楽園 権威 歴史 毒麦の譬え 洗足式 清い 灰の水曜日 無力 父、三位一体 独り子 現存 生きる意味 病い 真理 礼拝 祝福 神の家 神の言葉 神殿 祭司 種蒔き 絶望 聖書 肉体 自己肯定 苦難の僕 裁き 見失った羊 覚悟 親密さ 観想 記憶 誓約 誘惑 誠実 譬え 財産 貧しい人 貧しい人、共有、復活 賜物 賢明さ 躓き 身代金 迫害 追放 重荷 障害 静けさ 食卓 飢え 養い

自己紹介

自分の写真
大津市, 滋賀県, Japan
聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

日本聖公会京都教区 大津聖マリア教会

Wikipedia

検索結果

コメント

名前

メール *

メッセージ *

Tags

QooQ