死を超えて、必ず会える

2015/04/15

 あの人はあなたがたより先にガリラヤに行く、約束した通り、そこで再び会える(マルコ16.7)

2015年4月5日 復活日 (B年)

Brooklyn Museum - The Women at the Sepulchre (The Angel at the Tomb of Christ) - Benjamin West - 

喜ぶべき復活の知らせを最初に聞いた女性達は、ショックと恐怖で逃げ出してしまいました。命の喜びを告げ知らせるどころか、復活を信じられず、沈黙してしまったのです。「イエスさまは殺されたはず、、、きっと呪縛霊だ。怖い。」


 不信仰なことに、復活を祝うわたしも、復活を信じきれず沈黙してしまう時があります。特に親しい人の死に面する時。「ああ亡くなってしまう、もう終わる、、、ああ悲しい、辛い、、、」と。


 もし死が最後なら、現れるのは亡霊です。だから恐ろしい。マルコ福音書はこう終わります。「彼女達は恐ろしかった。だから、、、。」全員が不信仰で沈黙してしまった。ペトロたちも女たちも皆、信じられずに逃げた。だから、残ったのはこの物語を聞いているあなただけ。だから、、、主の復活を証しするのは、あなた自身です、と。


 亡霊と復活の違いは相手を知っているかどうかです。ガリラヤで弟子にして頂き、多くの言葉で語りかけて下さったあの愛しい先生は、主の晩餐でこう言いました。


「復活したら、わたしは先にガリラヤへ行く。そこでまた会おう。裏切りも不信仰も赦すから、必ずそこに来るんだ。」このイエスさまの約束が、生前のイエスさまと復活後のイエスさまをつなぎます。そして未知の亡霊の恐怖は、再会の希望に変わるのです。


 イエスさまは復活して、今も生きている。死が最後ではなくなった。だからわたしたちも自分のガリラヤへ行こう。そこで主に会える。必ず。



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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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