「言葉の知恵によらないで告げ知らせる」1コリント1.17 (A年顕現後第三主日)   

2014/01/26


 パウロが始めに指摘する問題は、教会内の争いです。コリントの信徒は互いに競い合い対立していました。「わたしはパウロに属する、わたしはアポロに属する」と自己主張し、大切なキリストとの関係を後回しにしていたのです。洗礼を受けた指導者のグループに入っている自分を自慢にし、その指導者の魅力を誇り「自分達こそ正しいキリスト者だ」と競っていました。
 これに対してパウロは「キリストの名による洗礼でキリストと一体となった兄弟同士、心を一つにせよ」と勧めます。「洗礼を誰から受けたか」より「十字架の福音の宣教」こそ大切だ、と。
 魅力的な「カリスマ」指導者達の雄弁さはこの世的な「言葉の知恵」です。それに対して、本来の信仰はキリストの十字架の福音、人間の言葉や説得、強さや魅力によらないものだと。「わたしはキリストの十字架の力がむなしいものなってしまわないように、言葉の知恵によらないで告げ知らせる」と。それはどのようにか?
 それは躓きと弱さを通してです。かっこ悪く弱い自分を誠実に認め、こんな弱い罪人のために十字架で躓き死んだキリストに頼る。そして復活して新しい命を与えるキリストに従う。
 浅い言葉ではなく、救い主の十字架を信じて生きる姿勢によって告げ知らされる福音。この福音こそが本当に人を救う力を持つのです。

このブログを検索

そのほかのメッセージ

ラベル

復活 十字架 神の愛 聖餐式 信仰 祈り 聖霊 イエス 受肉 神の国 三位一体 癒し 赦し アッバ 悔い改め キリスト クリスマス 委ねる 恵み 救い 昇天 羊飼い 自分らしさ アブラハム ゲセマネ 兄弟姉妹 出エジプト 勝利 召命 変容 弱さ 悪霊 教会 洗礼者ヨハネ 神の子 解放 ぶどう園 インマヌエル ゲッセマネ 創造主 喜び 大祭司 奇跡 嫉妬 子ども 宣教 忍耐 悔い改め、荒れ野 悪魔 感謝 放蕩息子 洗礼 神の支配 自由 行い 過ぎ越し 陪餐 Being うつ かみのくに からし種 み名 み心 アダム イスラエル エリヤ ガリラヤ サマリア人 ザアカイ スキャンダル タラントン タリタクム パン裂き ピスティス ペテロ ペトロ マリア マルタ メシア ヤイロ ユダ ユーカリスト ラザロ 不安 不正な管理人 主の祈り 今ここに 仕える 伝道 信頼 偶像 共感 再創造 再臨 十戒 原罪 受容 受難 境界線 天国 奉仕 奉献 婚宴 安息 審き 希望 平安 幸せ 弟子 律法学者 従順 忠誠 憐れみ 懺悔 成就 戒め、山上の説教 承認欲求 招き 新しい創造 最後の晩餐 栄光 楽園 権威 歴史 毒麦の譬え 洗足式 清い 灰の水曜日 無力 父、三位一体 独り子 現存 生きる意味 病い 真理 礼拝 祝福 神の家 神の言葉 神殿 祭司 種蒔き 絶望 聖書 肉体 自己肯定 苦難の僕 裁き 見失った羊 覚悟 親密さ 観想 記憶 誓約 誘惑 誠実 譬え 財産 貧しい人 貧しい人、共有、復活 賜物 賢明さ 躓き 身代金 迫害 追放 重荷 障害 静けさ 食卓 飢え 養い

自己紹介

自分の写真
大津市, 滋賀県, Japan
聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

日本聖公会京都教区 大津聖マリア教会

Wikipedia

検索結果

コメント

名前

メール *

メッセージ *

Tags

QooQ