「キリストがあなたがたを受け容れてくださったように、、、 」 ローマ15.7 (A年降臨節第二主日)

2013/12/08


 教会の中で、また、わたしにとっては聖職者同士で、対立や不和に巻き込まれている自分は、本当に嫌になります。教会の外ならともかく、神を信じる者同士のはずなのに、、、嘘つきじゃないか、と。しかしそれが人間の罪の現実です。
 同様に、ユダヤ教出身者と異邦人出身者が醜い争いをして対立していたローマ教会に、パウロは上のように書き送りました。単に「相手を受け容れ合いなさい」と勧めたのではありません。それが出来ないから、困っていたのです。人間の力では和解できない関係があるのです。
 そこで、パウロは「あなた自身が、どのようにキリストに受け容れられたかを思い起こしなさい」と言うのです。人との敵対関係よりまえに、自分がどう神に愛され赦されてきた想え、と。そこから自然に、受容力が沸く、と。
 そして「ひこばえ」という旧約のイメージが語られます。死から復活したイエス様を連想させるイメージです。審きを受けて切り倒された存在から、新しい芽が出る。エゴが切り倒されて初めて、新しい関係が芽吹く。受け容れる力のないわたしを受け容れて、キリストが死んだ。それは、新しい命があなたのまわりの全ての関係に芽吹くためなのです。

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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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