キリストと砂漠の師父メナス |
「ここにわたしの母、 わたしのきょうだいがいる」 (マルコ福音書3:34)
三位一体の神との交わりとは、「アバ、父よ」とイエスと一緒になって祈って生かされることでした。今週はマルコ福音書を聴いていく一年の始まりですが、ここで人間関係も神との交わりから、とらえなおされます。 三位一体の神との交わりは、わたしたちをまずもってイエスの「兄弟姉妹」とします。「アバ、天のおとうさん!」と、その日一日の嘆きや苦しみ、喜びや感謝を捧げ生きるとき、わたしたちは、確かにイエスの兄弟姉妹です。 教会では信徒同士を「兄、姉」と呼びあいます。でも、わたし達はお互いに仲良しになるよりも、もっと根本的に、信じることでイエス様の兄弟姉妹となることがさきです。 信仰が兄弟姉妹を作るのであって、兄弟姉妹が信仰を作ったり、伝えたりできるのではありません。信仰は神が与える恵みです。 「わたしのきょうだい」と呼ばれる幸せは、深い安心です。子なる神に「わたしの大切なきょうだい」と言われ、肩を抱かれるのです。きょうだい、というのですから、何があってもです。何ができてもできなくても、成功でも失敗でも、悲しい日も楽しい日も、「ここにわたしのきょうだいがいる」と言って主は肩を抱いて下さる。そして天の父のほうに、聖霊によって、一緒に祈って下さるのです。 「あなたはわたしのきょうだい」とイエス様が言ってくれる。この深い安心があれば、この世でどんな摩擦や反発を受けても、なんとか生きていける。かならず生きていける。
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